第2回 3歳の遊び

第2回のテーマは、<3歳の遊び>です

配信年月:2017年初頭

1. 3歳になってできてくること

体の動き、ことば、気持ち、社会性などさまざまな面で発達する時期ですが、体の動きについては、手先を使った細かい動きができるようになってきます。洋服のボタンを自分でかけたり、クレヨンを使って丸や三角(らしきもの)を書いたり、ハサミも使えるようになってきます。社会性については、おもちゃを貸し借りしたり、順番に使うなど簡単なルールがわかってきます。ことばについては、「こんなことばも使うんだ!」とこちらが驚くほど、表現が増えていきます。

2. 3歳で楽しめる遊び

手先が器用になり、色の名前もわかってくるため、クレヨン、色えんぴつなどを使ったお絵描きが楽しめます。ハサミも使えますので、お母さんやお父さんと一緒に、折り紙を好きな形に切って、画用紙にはり、作品を作ってかざるのも楽しいですね。

この時期、お友達の近くで遊ぶことを好むようになります。しかし、相手に合わせて一緒に遊ぶということはまだむずかしく、それぞれが好きな遊びを同じ場で楽しむ程度です。しかし簡単な交代のルールなどはわかりますので、公園ですべり台を順番に使う、あるいはお父さんやお母さんがお子さんに合わせて、おにごっこやかくれんぼをするなども楽しめます。

ことばについてはさまざまな表現を吸収する時期ですので、絵本の読み聞かせもいいですね。かわいいものが好きな女の子には「わたしのワンピース」(西巻茅子 作・絵, こぐま社)、ドキドキハラハラを喜ぶ子には「よかったねネッドくん」(レミー・チャーリップ 作・絵, 八木田宣子 訳, 偕成社)、やさしい気持ちになりたいときは「そらまめくんのベッド」(中屋美和 作・絵, 福音館書店)などいかがでしょうか。もちろん、お子さんのお気に入りの本が見つかればそれが一番!何度も読み聞かせてあげることをおすすめします。

3. 参考図書

  • 中島誠, 岡本夏木, 村井潤一: シリーズ人間の発達7 ことばと認知の発達.東京大学出版会, 1999
  • 金柿秀幸編: 幸せの絵本.ソフトバンククリエイティブ株式会社, 2004

 

AMED研究「発達性吃音の最新療治法の開発と実践に基づいたガイドライン作成」
研究代表 国立障害者リハビリテーションセンター 森 浩一